【読書実践報告】2022-12-22
「発達障害「グレーゾーン」 その正しい理解と克服法」
著者:岡田 尊司
【1.この本を読んだ目的・狙い】
・「発達障害」という言葉が一人歩きしつつある現代にて、正しく理解をして自分の生活に落とし込む方法を見つけるため。
・「グレーゾーン」にあたる症状や現状を理解し、自分や関わる人の「生きづらさ」を克服できるヒントを見つけるため。
【2.読んでよかったこと、感じたこと】
・発達障害「っぽい」ケースを以下の章ごとに分けて該当する特性や症状を詳しく紹介し、向き合うポイントが具体的に書かれているところがすごく良かった!
⇒ 同じ行動を繰り返す人たち(こだわり症・執着症)
⇒ 空気が読めない人たち(社会的コミュニケーション障害)
⇒ イメージできない人たち(ASDタイプと文系脳タイプ)
⇒ 共感するのが苦手な人たち(理系脳タイプとSタイプ)
⇒ ひといちばい過敏な人たち(HSPと不安型愛着スタイル)
⇒ 生活が混乱しやすい人たち(ADHDと疑似ADHD)
⇒ 動きがぎこちない人たち(発達性協調運動障害)
⇒ 勉強が苦手な人たち(学習障害と境界知能)
・「グレーゾーン」のケースは、心の傷や愛着障害の問題が大きく関わっていることが理解できた。
⇒ 「障害」とは性質の異なる困難を抱えていることが多く、特別な治療やアプローチが必要になる。
⇒ 障害レベルの状態よりも、ある意味幅広い知識やさまざまなケースに対応できる実践的な経験、ノウハウが必要になる。
・「発達障害」とはいえども、医学概念が現状に追いついていないことをしっかり認識する必要があることが理解できた。
⇒ 発達障害の診断結果や症状に関わらず、相手の「強み」と「弱み」をきちんと理解し(早期発見も大事)、適切なサポートやトレーニングが共通して必要であることが重要だと痛感した。
⇒ 発達の特性は、「障害」ではなく、「ニューロダイバーシティ」という理解になりつつある。
⇒ 医学会でも、診断基準が「観察される症状から診断」するスタイルから、「根底にある病態を遺伝子、神経学、行動科学など生物学的なマーカーで分類」するスタイルに移行しようとしている。
⇒ 特に、ADHDは「疑似ADHD」の患者へのアプローチが、ただの薬物療法に統一するのではなく、愛着システム障害へのアプローチ等、個々に沿った的確なものになるだろう。
・世界を牽引してきた起業家や俳優、発明家等は共通して発達障害の特性があるので、その特性を「生かすも殺すも」できるものなんだと痛感した。
⇒ 加えて、複雑な養育環境や愛着の課題を抱えている人も多い(例:スティーブ・ジョブズ、ジェフ・ベゾス、イーロン・マスク・・)。
⇒ 「逆境」を「エネルギー」に変えることができる人と変えることができない人にはどういう差があるのかが気になった。
・発達障害を判断する知能指数は、「全般的な知能指数」のほか、4つの指標(①言語理解、②知覚統合・推理、③作動記憶、④処理速度)があることがわかった。
⇒ ②知覚統合は、「イメージする能力」であり、コミュニケーション能力にも密接に関わる。
⇒ ③作動記憶は「ワーキングメモリ」とも言い、インプットしたものをすぐ違う形にアウトプットしたりする流動性が必要になる。例えば同時通訳が③の最たる能力。
⇒ 発達障害やグレーゾーンのあたる人は、いずれかの指数に偏りがある。
⇒ 低い部分は「高い部分」で補ったり、その人の好きなことと掛け合わせながら上手くトレーニングしたり、それぞれにあった向き合い方をすることが大切。
・岡田先生の著書では、一貫して「マインドフルネス」の重要性を説いている。
⇒ マインドフルネスのメリットは、「イマココ」を身体で感じること、それにより自分の置かれた状況を客観視するトレーニングになるとのこと。
⇒ 何においても、「メタ認知」する能力は今の時代に必要な力なのかもしれない。
【3.この本を読んで自分は今から何をするのか】
・近年は、発達障害と診断されている人が急増されているニュースが目立つので、その背景を自分の中でリサーチしてみる。
・「愛着障害」という「逆境」をエネルギーに変える少数派、変えられない多数派がいるように見受けられる。その差は何なのか、自分の中で検討してみる。
・まず相手の特性や求めていること、やりたいことは何かを考える癖をつける。それに答えるようなシナジー効果を発揮するような人間関係を構築する人間になる。
・マインドフルネスに関する著書を何冊か読む。
【4.3か月後には何をするか、どうなっていたいか】
・リサーチしていることの答えが見つけられる。
・3が完全に実施できる人間になる。
以上です。
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