【読書感想】すぐ感情的になる人

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【読書実践報告】2023-1-29

「すぐ感情的になる人」

 著者:片田 珠実

目次

1.この本を読んだ目的・狙い】

・「感情的になる」という人間の特性と向き合い、すぐ感情的になる人との向き合い方を知るため

・自分がすぐ感情的にならないようにするための具体的なアクションを知るため

2.読んでよかったこと、感じたこと】

アウトライン

・感情的になる人の特徴を具体的に知れた

・感情的な人が生まれる理由及び背景を把握することができた

・感情的になる人が醸成される環境、周りの特徴が知れた(傾向と対策を把握できた)

・感情的になる人への対処法や、自分の中にある怒りとの向き合い方を知ることができた

感情的になる人の特徴を具体的に知れた

 ⇒ 怒るメカニズムとして、怒りのホルモン「ノルアドレナリン」が発生するが、ホルモンのメカニズム以外にも元々の性格傾向、生育環境、現在の環境や人間関係など、複数の要因が絡んでいる。

 ⇒ パーソナリティ障害によって「すぐ感情的になる人」が少なからずいる(例:境界性パーソナリティ障害、演技性パーソナリティ障害が特にこれにあたる)

 ⇒ すぐ感情的になる人、怒る人の心の中に潜む重大な感情として、「ルサンチマン(恨み)」がある。

 ⇒ すぐ感情的になる人は、「感情的になることにより相手を操作」することの成功体験を得ている。

(例:不機嫌な言動をすることによって相手に合わせてもらえた、やりたいことをやらせてもらえた・・etc.)

感情的な人が生まれる理由及び背景を把握することができた

親の影響

「すぐ感情的になる人」の親は主に3つのタイプに分かれる。

  1. 爆発型
  2. 強圧型
  3. 許容型
  1. 爆発型
    ⇒ 「すぐ感情的になる人」と同じように爆発するタイプ。
    ⇒ 親に歯向かえないストレスを、違う場所に吐き出しているメカニズム。
    ⇒ 同性の親から影響を受けることが多い。
  2. 強圧型
    ⇒ 子どもに「怒り」を出すことを禁じる親。
    ⇒ 「怒ったらいけない」という言葉は要注意。むしろ禁句。
    ⇒ 強圧型の親は、自分の都合を子どもに押し付ける場合が多く(親の教育等の押し付けが最たるもの)、子どもの頃にずっと抱え続けたフラストレーションが、大人になって爆発する・コントロールが効かなくなる。
  3. 許容型
    ⇒ 親が「子どもの万能感」を満たしてやろうとするあまり、我慢をする(感情をコントロールする)ことができなくなってしまう。

3つのタイプの親に育てられることにより現れる特徴

自分自身の過大評価

「怒りは己に対する過大評価から始まる」 ー古代ローマ哲学者 セネカより

自分自身の過大評価
→湧き上がる怒り
 →表に出す
  →自己評価がさらに甘くなる
   →周囲は離れる・評価しなくなる
    →更に湧き上がる怒り・・・の無限ループ

現実否認

否認自体は自己防衛として必要な機能であるが、それが歪んだ形で発展してしまう。
⇒ 向き合わなければいけない状態に直面すると、感情が爆発してしまう

例:ストーカー加害者の妄想(被害者は僕のことを好きであるに違いない)

自己正当化

現実否認をする人ほど、この特徴も現れやすい。多面的に考えられない特徴もある。

強い特権意識

親から特別扱いのように受けた人は特にこの意識を持っている。

また、我慢を重ねてきた人が、職場である程度の役職に就いた途端にこの意識が出てしまう人もいる。

病気の特徴として「すぐ感情的になる人」

・ADHD(不注意、多動、衝動性)
 ⇒ ノルアドレナリンとドーパミンの機能障害と言われている

・間欠爆発症

・人格障害(境界性、演技性、自己愛性)

・気分障害

・認知症

・薬物による障害

感情的になる人が醸成される環境、周りの特徴が知れた(傾向と対策を把握できた)

イネイブラー:「感情的になる人」を作り上げてしまう人

 ⇒ いわゆる「いい人」「怒らない人」ほどイネイブラーになりやすい。

 ⇒ 「怒らない寛大さ」は、怠惰(怒るのがめんどくさい)虚栄心(和を以て貴しとなす・聖徳太子)、恐怖(復讐への恐怖)からくる(ラ・ロシュフコー)

怒りの連鎖(強者から弱者へ)

 ⇒ 社会的強者から弱者へ、社会的弱者はさらなる弱者へ・・(「お客様」として横暴になる、妻・子どもへの暴力等)

「正義」に潜む「ルサンチマン(恨み)」

怒りとは、不正に対して復讐することへの欲望である。

ルキウス・アンナエウス・セネカの名言より

 ⇒ 長年溜まった「ルサンチマン」が爆発すると、「独りよがりの正義」を振りかざす

 ⇒ ルサンチマンが「爆発する」3要素は以下のとおり。

  1. 長期間にわたる欲求不満(自分が「理不尽な不正」を受けていると感じてしまう)
  2. 他責的傾向(「誰かによって」「理不尽な不正」を受けている不幸な自分だと感じてしまう)
  3. 破滅的な損失(いわゆる「無敵の人」になるトリガーとなる要素)

例)津久井やまゆり園の無差別大量殺人事件の犯人の場合
・長期間にわたる欲求不満
 ⇒ 父親が教師であるにかかわらず教員採用試験に不合格、薄給の配達の仕事、障害者施設での不満等
・他責的傾向
 ⇒ 長期間にわたる不満を全て他責思考にし、「自分だけが理不尽を受けている」と妄想している。
・破滅的な損失
 ⇒ 「妄想性障害」により措置入院になった際、自分が最も恨んでいる「障害者」になってしまったという「損失」を受けたと考え、爆発する

感情的になる人への対処法や、自分の中にある怒りとの向き合い方を知ることができた

怒っている人への対処法

第一段階:聞く 
  ⇒ 「カタルシス(浄化)」により解決する場合が多い
第二段階:怒っている状況を理解しようとする
  ⇒ 相手の気持ちに立って真摯に理解しようとする姿勢が大事
  ⇒「違う人格を装うことは、場合によっては賢明な方法である」(マキャヴェリ)
第三段階:別の見方もできることを伝える
  ⇒ 第一段階、第二段階ができて初めてできること
  ⇒ 自己愛性が強い人、自分は絶対に間違っていない人にすると逆効果になるので注意

怒っている人にやってはいけない対応

・怒りを封じ込めようとする
・こちらに落ち度があっても認めない
・相手の振る舞いを模倣する(同じように感情を爆発させる)

この辺りのエッセンスは、アクティブリスニングをすることで実践できることだと思います。

やはりアクティブリスニングは全てを解決するんだな。。。

自分の中にある「怒り」との向き合い方

・怒りを書き留める
 ⇒ 感情を一定程度吐き出すことが必要。

怒りを書き留める方法として、A4メモ書きがかなり有効。

「A4メモ書き」の書き方ゼロ秒思考の考え方は、こちらの記事をご参考にしてください。

上手に「怒り」と向き合う「考え方」

・相手にも感情がある
 ⇒ 傲慢と戦争の話(「戦争は傲慢により引き起こされる」というギリシャ神話)

・世の中には理不尽なことがある
 ⇒ この心構えがあることにより、不必要な怒りを生む必要がなくなる(「相手に期待しない」という話と似ているかもしれない)。

・幸福こそが最大の復讐
 ⇒ スペインの諺。自分が相手に対して怒るより、自分が幸せになった方が、より復讐になるという考え方。

3.この本を読んで自分は今から何をするのか】

・自分が怒るという感情になった時、メモ書きをする癖をつける(もうほとんどついてるけど)

・引き続き、アクティブリスニングを強化する

43か月後には何をするか、どうなっていたいか】

・当たり前のようにいろんな人の考え方を許容し、上記のような問題解決法を自然とできるようになる。

「すぐに感情的になる人」はある程度自己解決をする必要性があり、私が関われることではない。

そういう人とはなるべく距離を置く。

以上です。

人間関係に悩んでいる方がいらっしゃいましたら、

⏬こちらのページもぜひご参考にしてください⏬

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